ちーちゃんは悠久の向こう

作・日日日(あきら) 新風舎文庫
先日の誕生日に誕生日プレゼントとして話題の日日日の3冊セットを頂いたため、とりあえずデビュー作である「ちーちゃんは悠久の向こう」から読んでみました。
最初イラストが入ってないので正直活字が特でないおいらはうへぇ〜とは思ったのですが、読み始めるとサクサク読めました。
これが高校生が書いた作品なのかとぞっとした。
大まかな内容としては結構良くある感じのホラーテイスト系のお話。
主人公の幼なじみのちーちゃんは幽霊などが小さなころから大好きで、高校生になっても大好きで、常に幽霊を見たいと言っている代わった娘。
勿論そんな「あやういところ」に居る少女が「ふつう」に生きていけるはずもなく…主人公は段々と「壊れていく」「日常」を止めることが出来るはずもなく見守る…そして主人公自体も段々と「壊れていく」と言った感じのストーリー。
作者は今までにどんな生活をしていたんだと思ってしまうほどの残酷な暴力描写には大変感動。
ただ単にえぐい描写ならさほどなことはないのですが、えぐいのに目をそらせずにむしろ引き込まれていく暴力シーンなんです。
とりあえず読み終わっての感想は「う〜ん、オチがなぁ〜…」って感じだったんですが、本当に恐ろしいのは、この作品が作者のデビューである、ということ。
凄いのに「完成」してないんですよ。これからもっと凄い作品を書いていくんですよ、きっと。なによりも後書きが凄い。やばい。後書きだけでも読む価値有りではないかとおもいました。
てか!解説に久美沙織先生を引っ張ってくるあたりが素敵だと思いました。
ああ、そうそう!かなり百合っぽい二人も出てきますよ。脇役ですが。
一般おすすめ度:★★★☆☆
百合おすすめ度:★☆☆☆☆